魚体の保護、生命体の取り扱い

2021年5月11日

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「魚を釣る」という行為の大半には「魚に針を掛ける」という事実があり、少なからず魚という生命体に対して侵襲的な行為を行っていると言えます。

先にも述べたように、食べるために釣りをする方も居るでしょうし、釣ること自体が目的(リリース前提)の方も居るでしょう。

 

自身は、魚を持ち帰って食べることもありますし、リリース前提で釣りをすることもありますが、基本的には魚体保護推進派です。

「そんなに言うなら釣りしてること自体、生体にダメージ与えてるわけだし、エゴじゃない?釣りやめれば?」

その通りです。こんなのエゴなんです。

 

「釣り」っていうのは、魚にダメージを与えて喜んでいるっていう、狂気的なレクレーションです。

釣り人は、こういった事実があるっていうことを自覚しておいた方がいいかも知れません。

 

生きるということは……という話をすると長くなりますが、少なからず他の生物を殺生し、その命を糧とし生きています。

魚を殺めることがいけないことだとは言いません。

しかし、食べきれないほど多量にキープしたり、無駄に殺傷したり、リリース前提の釣りを行うにも関わらず魚を傷付けたり、粗雑に取り扱ったりするのは考えものです。

リリースするのであれば、与えるダメージは最小限にとどめる努力をすべきだと考えています。

 

具体的に挙げてみると……

・外道と呼ばれるフグやオコゼ、キュウセン(ベラ)などを堤防に置き去りにする。

・熱い地面に直に魚を置いたり乾いた手で触れてやけどを負わせる。

・抜き上げた魚を地面に叩きつけたり、フィッシュグリップの使用により魚の口膜や顎関節へダメージを与える。

・むやみに細いラインを使用してラインブレイクを引き起こし、針やライン、ルアーなどを魚やフィールドに残してしまう。

まだまだあるとは思いますが、概ね上記のような行為です。完全に防げるものではないかも知れませんが、出来るだけダメージを与えないよう配慮するべきだと考えています。

 

この話をする上では特定外来種(ブラックバスなど)の問題にも触れなければならないのですが、ローカルルールに依存するものの、自治体によってリリース(再放流)が禁じられている区域があります。

回収ボックスが設けられていたり、キャッチ&キルを進める区域もあるようです。

特定外来種の取り扱いについては、釣りをするポイントの決まりを守るようにしてください。

 

詳細については別の方にお譲りしますが、先の項でも述べているように、自分が釣りをしようとするポイントについては釣行前に情報収集を行い、そのポイントに合わせた行動をとることが求められます。

時に残酷なようにも思いますが、「釣りをする自由」は決まりを守るという義務の履行によって得られる権利です。

リリースが禁じられているのであれば、可哀想だから……といった心理があっても放流してはなりません。

そのような方は、その区域で釣りをするのに向かない方だと思います。

 

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【釣り人としての在り方】

1.【釣りをすることの自由】

2.【釣りをするうえで守らなければならないこと、守ったほうがいいこと】

①【守らなければならないこと】

①-(1)【ポイ捨て】

①-(2)【立ち入り禁止場所への侵入】

①-(3)【釣り禁止場所での釣り】

①-(4)【無断駐車】

①-(5)【特定外来生物の取り扱い】

①-(6)【水上での行動】

②【守ったほうがいいこと】

②-(1)【魚体の保護、生命体の取り扱い】

②-(2)【態度】

②-(3)【釣りに関するマナー】

3.【釣りの未来を考える】